8月 12 2011

万病を治す

伝説とおもてなし

伝説の温泉

昔、薮塚の地には、天智天皇の御代に行基上人によって開かれたという「万病を治す湯」が岩の間からこんこんとわき出ていた。ある日、この温泉に馬が飛び込み、一声高くいななくと雨雲を呼び起こし天高く舞い上がったという。それ以来、湯は冷泉に変わってしまった…。そんな伝説を持つ弱アルカリ炭酸泉の源泉を100%利用しているのが「開祖今井館」。宿では洲泉を|巌理水lと呼び、210年もの長い間守り続けてきた。宿の裏手には、伝説にも登場する薬師如来を祭った「温泉神社」があり、まさに薮塚温泉のルーツとも言えるところ。静かでくつろける「大人の宿」としてのスタイルを守り「申し訳ないのですが、よほど空いている時以外、小さなお子様はご遠慮頂いています」とのこと。浴室も改装され、日本庭園風の庭園を眺めながらの入浴はまた格別だ。

おもてなし

すべて2間続きの客室が6室。「お客様ひとりひとりに、行き届いたもてなしをしたい」と、今屋は規模を縮小してまで「もてなし」にこだわる。薮塚館別館として温泉旅館を営み、平成8年に40年を迎えたが、平成6年に現在の形に。旅館と表現するには違和感があると「やどり」と名付けたと言う。料理のおいしさや宿泊客の要望にきめこまかに応える姿勢が口コミで伝わり、東京・埼玉からもなじみ客が訪れる。料亭風のこざっぱりした外観も新鮮だ。四季折々の旬を生かした懐石風の料理は、割烹で修業した板前さんが手塩にかけたもの。予約時に聞いた宿泊客の好み、家族の「記念日」などにふさわしい献立も考えてくれる。作務衣に身を包んだスタッフが立ち働く姿も「りりしい」という言葉がぴったりだ。また、予約を入れれば昼、夕食時の日帰り利用でも大丈夫。

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